【趣 旨】
近年あいついで発生している大規模災害、過疎化にともなう人口減少、そして新型コロナウイルス感染症の拡大によって地域社会は大きく変容してきた。コロナ禍の最中にあるわたしたちは、従来の生活様式・文化の変化を体験しているところである。このような地域社会史上の画期となるであろう〈いま〉を後世にいかに伝えてゆくべきかを検討することは、今日の地域史研究に携わる者の使命といえる。
世界的規模で新型コロナウイルスに関する記録の保存の声が高まる中、日本の地域博物館・図書館等においては感染拡大後早い段階から資料の収集に着手した事例もある。すでに、各地域において独自にコロナ禍の地域資料を継承しようとする活動が始まっている。こうした状況下において、会の発足以来、地域資料保存運動に取り組んできた本会では、コロナ禍の地域資料保存が喫緊の検討課題だと認識し、本シンポジウムを企画した。従来の研究・実践に学びながら、コロナ禍の地域資料継承のあり方を見据えて非常時の記録保存/記憶化をめぐる諸問題を議論したい。
【日 時】 2021年9月18日(土)午後1時~5時
【開催方法】ZOOMを利用したリモート開催(オンライン)
【参加費】 無料
【参加申込】 下記のリンク先から必要事項をご入力のうえ、お申込みください。
https://forms.gle/orUN5t6JEuJ33qv46
締め切り日:9月15日(水)
<報 告>*タイトルはすべて仮題
①「福島県双葉町における震災資料の保全について」
吉野高光氏(前福島県双葉町教育委員会)
②「地域に残された戦後社会事業史関係資料の価値」
西村 健氏(横浜開港資料館)
③「新型コロナウイルス感染症に関する資料収集について」
小畑茂雄氏(山梨県立博物館)
<コメント>
①「非常時に作成された公文書の移管ー千葉県文書館の場合―」
飯島 渉氏(千葉県文書館)
②「図書館における非常時の記録化と記録保存について」
飯田朋子氏(神奈川県立図書館)
<質疑・討論>