「災害と歴史資料の保存-何のため・誰のために遺すのか-」

ご案内
■日時:2012年6月9日(土)13時~17時
■場所:駒澤大学駒沢キャンパス 1-204教場

komazawa12

※当日資料代を徴収いたします。

内容
《基調報告》「地域・ふるさと、そして歴史資料」 大阪電気通信大学教授 小田康徳氏

《報告1》「震災後1年、被災地における資料保存の現状と課題」
福島県歴史資料館 本間 宏氏

《報告2》「歴史資料の調査と自治体の役割」 大分県立先哲史料館長 平井義人氏

《全体討論》

開催にあたって(企画主旨)

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、戦後最大規模の被害を東北地方を中心にもたらし、多くの被災者・犠牲者を出しました。この震災では、津波と原発事故によって瞬時にして多くの方々のあたりまえの日常が失われ、また地域の歴史の証である多くの貴重な資料が被災あるいは喪失しました。被災した資料については、文化財等救援委員会を核とする各地の歴史資料ネットワーク等によってその救出・保全活動が続けられています。
地方史研究協議会では、昨年10月に開催された第62回(庄内)大会において「特別アピール」を行い、震災の経験を通して改めて地域に寄り添った歴史資料保存利用運動の必要性を確認しました。震災から1年余りが経ち、これまでの資料保存のあり方について、多様な災害を想定した新たな資料保存体制が求められ、また資料保存のネットワーク作りが模索される等さまざまな動きが出ており、そこでは「何のために・誰のために」歴史資料を遺すのかという、資料保存の原点が改めて問われています。
そこで地方史研究協議会では、このような状況を踏まえ、これからの歴史資料保存の問題点について検討することを目的にシンポジウムを開催することと致しました。本シンポジウムでは、被災地における資料保存の現状と課題を提示するとともに、災害への備えとしてどのような対策が必要なのか、今後の歴史資料の保存のあり方について、「何のために・誰のために」歴史資料を遺すのか、参加された方々とともに、幅広い見地から考えて行きたいと思います。
地方史研究協議会