
地方史はおもしろい08 地方史研究協議会編
『ここまでわかった京都の歴史』
新書判・並製・272頁・定価1,650円(税別)
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「歴史都市京都では、残っている史料が多く、その全容を把握するのが困難ですが、実際に調査にあたった方が、その成果を元に新しい知見を論述することで、本当の京都研究が生まれるのでしょう。本書はその試みの集成として提示したいと思います。」…はじめにより。
【目次】
序文 [地方史研究協議会会長 久保田昌希]
はじめに─ここまでわかった京都の歴史 [宇野日出生・小林丈広]
第1部 ガイドブックに載らない歴史を求めて
1 京の案内記の歩き方─雲居寺と経書堂 [野地秀俊]
2 「しこぶちさん」鎮まる山里の歴史と暮らし─京都市最北端の町・久多 [村上絢一]
3 幕末期祇園の芸者菊葉と縁切り証文 [鍛治宏介]
4 森浩一と日本史研究会 [小林丈広]
第2部 失われた空間を復元する
5 平安京とその邸宅配置の復元法 [山田邦和]
6 明智光秀の周山築城と京都 [福島克彦]
7 公家町周辺の人々 [岸本香織]
8 近代初頭の北野天満宮 [小出祐子]
第3部 祭礼をまなざす
9 賀茂別雷神社の御棚会神事 [宇野日出生]
10 町の内側からみた祇園会─「当町年寄ニ付町儀控」を中心に [西山 剛]
11 お練り供養と呑海節─即成院で二十五菩薩を迎える [福持昌之]
第4部 信仰と美のかたちを読みほどく
12 京都市の如来像 [井上一稔]
13 夢にあらわれた肖像とその儀礼─高峰顕日頂相を中心に [本多潤子]
14 六角堂・池坊の七夕会 [細川武稔]
第5部 史料を徹底解読する
15 豊臣秀吉の願いがこめられた文書 [河内将芳]
16 「蔵書の家」文化人の歴史と信仰─神田家文書からひもとく [平野寿則]
17 桂川西岸の広域連合「西岡郷」について [玉城玲子]
第6部 共生のあり方を探る
18 幕末京都の市街地周縁─非人小屋「水車」を中心に [小林ひろみ]
19 宿場をめぐる村々の対立─樫原宿の近世 [松中 博]
20 京都盲唖院の盲生同窓会が挑んだこと [岸 博実]
あとがき [野本禎司]
執筆者紹介
シリーズ刊行にあたって